解り安く、面白く、パンチの効いた時事評論

神山吉光が吠える

2015年3月1日〈第30回〉

 

反対運動のリーダーはもう少し品位を保て

~ 沖縄平和運動センター山城議長の逮捕騒動 ~ 

 

 最近の辺野古報道の中で地元メディアが最も大きく扱ったのは、辺野古反対運動を先導している沖縄平和運動センターの山城博治議長らが米軍によって拘束され、そして、刑事特別法違反の容疑で逮捕 ・ 送検されたことだ。連日、新聞の大見出しになって、その関連記事が紙面を賑わしている。
  米軍と警察は、「山城議長らは正当な理由なく、米海兵隊キャンプ・シュワブ敷地内に無断
で侵入した」と主張しているが、山城議長らはこれに反論している。
  そこで、逮捕の正当性の問題だが、ご承知の通り新聞( 2紙 )は例によって山城議長らを擁護する記事だけを満載しており、どうも新聞やテレビ報道だけでは本当のことがよく分からない。
 ただ、知る人は知る山城議長には、このような要素があることだけは否定出来ないような気がする。

リーダー失格の前段現象

山城議長は昨年2月の定例県議会で、仲井眞弘多知事が演説中に、喜納昌春県会議長の再三にわたる警告にも拘わらず、傍聴席から幾度となく大声で怒号を飛ばし、 とうとう制止に限界を感じた喜納県会議長から強制的に退場を命じられたことがある。
  喜納県会議長と山城議長は辺野古反対運動で同志の立場にある。それでも喜納県会議長は山城議長に対して退場を命じた。同志といえども、県議会の秩序を維持するためにはやも得なかったのである。
  筆者も傍聴席で一部始終その状況を静観していたが、とにかく山城議長の態度は余りにもひどかった。
  山城議長は明らかに議場の秩序を乱し、規律を犯したので、喜納県会議長の退却命令の判断は正解だった。
  議場の警備員2人に連行されて、傍聴席を出て行く山城議長の姿は実に哀れであり、平和運動のリーダーとしては本当に見苦しかった。
  要するに、今回も彼の個人的な性格からくる行動がオーバーラインしたのではないか、と筆者は思っているが、どうだろうか。
  henoko-tentomura残念ながら今後も山城議長には同類のことで騒動が起こり得る可能性がある。昨今、辺野古現場にもこのように危惧する声が出始めているという。
  山城議長は、平和運動を先導する組織のリーダーとして、もう少し知的に振る舞うべきである。 今回の逮捕問題でも仮に米軍や警察の誘発があったというならば、 その誘発に決して乗ることなく、冷静に行動すべきであったが、どうも彼にはそのような見識はなかったようである。従って、彼の一連の行動はそのままリーダー失格の前段現象とも言える。 

新聞から真実を探すのに苦労

 最後に、今日(3月1日)の琉球新報の「社説」によると、いみじくも同紙は6月23日(慰霊の日)の沖縄全戦没者追悼式で翁長雄志知事が読み上げる 「平和宣言」でも、山城議長の逮捕に対する抗議の意志を表明するよう次のように求めている。
 <―キャンプ・シュワブのゲート前では山城博治沖縄平和運動センター議長らが刑特法違反の容疑で逮捕された。いずれも平和に対する重大な挑戦である。 宣言を通じて、これらの暴力行為に対する強い抗議の意思を示してほしい。―>これは琉球新報の社説の一部である。
 このように、沖縄の新聞は警察の取り締まりや警備行動を初めから暴力行為と断定し、そのような視点から報道し主張するから、今回の逮捕騒動に限らず、沖縄の新聞から真実を探すのに本当に苦労する。

 筆者も平和を希求する精神には大いに賛成である。表現の自由であり、辺野古の反対運動そのものに異論を唱えているのではない。沖縄の2大紙には前々から公正な報道を求め、また、今回の騒動でも山城議長には、決して教会の牧師のようにまで冷静になれとは言っていない。
  要するに平和団体のリーダーであれば、そのリーダーらしく 、もう少し品位を保つべきだ、と言っているのである。
  これは平和運動を先導するリーダーたちへの叱咤激励でもある。